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BE KOBE神戸の近現代史

都市膨張と社会問題

第一次世界大戦中の神戸市は、未曽有の好景気の下、急速に膨張した。工業生産額や貿易額でも急速に膨張発展するとともに、人口や物資の流入に伴って、交通量、輸送量も急増した。

このような状況下において、第一次世界大戦後、神戸市は都市膨張に伴う様々な社会課題を抱え、その解決を急ぐ必要に迫られた。その主な特徴として、以下の4つが挙げられる。

1つ目は経済の不況である。大戦による好景気の反動恐慌、関東大震災による震災恐慌、アメリカの株価暴落による世界恐慌の上陸など、神戸は不況に苦しむこととなった。

2つ目は都市計画事業の開始である。道路整備をはじめとして、阪急・阪神両私鉄の市中心部への乗り入れ問題や市電拡張・水道拡張工事など、近代都市としての基盤整備事業が矢継ぎ早に展開された。

3つ目は、大量の人口流入などによる急激な都市の膨張である。小学校問題や衛生問題、そして須磨町および東部3か町村(西郷町、西灘村、六甲村)の編入に伴う問題など、都市計画とも関連するさまざまな問題が発生し、その解決が急がれた。

4つ目は、不況による労働争議である。解雇・賃下げなどに苦しんだ労働者が起こした労働争議が社会問題となった。不況下にあって労働運動のみならず、公共料金値下げ運動・借地借家人運動や、差別からの解放を求めた水平運動が起こり、それに対応すべく、さまざまな社会政策も展開された。

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