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最終更新日:2024年10月29日
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堀之内さんは、1944年、16歳の時に軍隊に入り、厳しい軍隊生活を経験しました。「わたしは志願して入隊したのですが、当時は国民の義務として徴兵制度がありました。男性は全員20歳になると身体検査を受け、順に徴兵されました。断ればいいと思うかもしれませんが、徴兵を拒否すると処罰を受けるので断れなかったのです。」
やがて、堀之内さんの先輩隊員が、特攻隊として戦場へ向かうことになりました。「最後の別れの時の、先輩の力強い握手と鋭いまなざしは、今でも忘れられません。3日後、先輩の特攻隊が沖縄で敵艦に突入したとの知らせが届き、わたしたちは泣きに泣きました。」終戦となったのは、わずかその2週間後のことです。「終戦がもう2週間早ければ、先輩の尊い命が失われることはなかったのです。残念でなりません。」と当時のつらい体験を話してくれました。
堀之内さんは、最後に、「戦争によって多くの人が亡くなりました。戦場に行った人や空襲にあった人の多くの尊い命が失われたことを、わたしたちは決して忘れてはいけないと思います。」と結ばれました。
広報こうべ2002年8月1日号掲載