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最終更新日:2024年11月1日
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このページは、2008年4月2日から2013年4月1日生まれの女性が対象です。
1997年4月2日から2008年4月1日生まれの女性は「HPVワクチンのキャッチアップ接種」をご覧ください。
お知らせ
相当学年・年齢 | 生年月日 | 接種期間 |
---|---|---|
小学6年生(12歳)相当 | 2012年4月2日~2013年4月1日 | 2029年3月31日まで |
中学1年生(13歳)相当 | 2011年4月2日~2012年4月1日 | 2028年3月31日まで |
中学2年生(14歳)相当 | 2010年4月2日~2011年4月1日 | 2027年3月31日まで |
中学3年生(15歳)相当 | 2009年4月2日~2010年4月1日 | 2026年3月31日まで |
高校1年生(16歳)相当 | 2008年4月2日~2009年4月1日 | 2025年3月31日まで |
以下の3種類あります。どのワクチンを接種するかは、医療機関と相談のうえ決定してください。
各ワクチンについて、詳しくは「接種回数・間隔」をご確認ください。
接種回数 | 必ずあける接種間隔 | 標準的な接種間隔 |
---|---|---|
1回目 | - | - |
2回目 | 1回目から1ヶ月以上の間隔をあけて接種 (1回目の翌月の同日より接種可能) |
1回目から2ヶ月の間隔をあけて接種 (1回目の2ヶ月後の同日より接種) |
3回目 | 2回目から3ヶ月以上の間隔をあけて接種 (2回目から3ヶ月後の同日より接種可能) |
1回目から6ヶ月の間隔をあけて接種 (1回目の6ヶ月後の同日より接種) |
接種回数 | 必ずあける接種間隔 | 標準的な接種間隔 |
---|---|---|
1回目 | - | - |
2回目 | 1回目から1ヶ月以上の間隔をあけて接種 (1回目の翌月の同日より接種可能) |
1回目から1ヶ月の間隔をあけて接種 (1回目の翌月の同日より接種) |
3回目 | 1回目から5ヶ月以上、かつ2回目から2ヶ月半以上の間隔をあけて接種 (1回目から5ヶ月後の同日、かつ2回目から2ヶ月半後より接種可能) |
1回目から6ヶ月の間隔をあけて接種 (1回目の6ヶ月後の同日より接種) |
【ご注意】
接種前に別途手続きが必要です。手続き方法は、「市外の医療機関等での予防接種の受け方」をご確認ください。なお、事前の手続きを行わずに神戸市外で接種した場合は、接種料金の補助はありませんので、あらかじめご了承ください。 |
【ご注意】
2価及び4価HPVワクチンは、100種類以上の遺伝子型があるHPVの中で、子宮頸がん全体の50~70%の原因とされるヒトパピローマウイルス16型と18型の持続感染に対して予防効果のあるワクチンです。さらに、9価HPVワクチンでは、子宮頸がんの原因の80~90%を占めるヒトパピローマウイルスの感染を予防します。
国内外で行われた調査では、がんになる手前の状態(前がん病変)を予防する効果が示されています。また、接種が進んでいる一部の国では、子宮頸がんそのものを予防する効果があることも分かってきています。
ワクチンの効果について、2006年にワクチンが誕生してからこれまで研究が続けられており、ワクチンの感染予防効果を示す抗体は少なくとも12年維持される可能性があることが分かっています。
接種は、16歳頃までに受けると最も効果が高いですが、20歳頃の初回接種まではある程度有効性が保たれることや、性交経験がない場合はそれ以上の年齢についても一定程度の有効性があることが示されています。
性交経験によるHPV感染によって、ワクチンの予防効果が減少することが示されていますが、性交経験がある場合でも、ワクチンの予防効果がなくなってしまうわけではありません。また、定期接種の年齢を過ぎてからの接種についても、明らかな安全性の懸念は示されていません。
ワクチンの接種を1万人が受けると、受けなければ子宮頸がんになっていた約70人ががんにならなくてすみ、約20人の命が助かる、と試算されています。
HPVワクチン接種後は、多くの方に、接種部位の痛みなどの症状が現れることがあります。
HPVワクチン接種後に見られる主な副反応として、発熱や接種した部位の痛みや腫れ、注射による痛み、恐怖、興奮などをきっかけとした失神などが挙げられます。まれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)が起こることがあります。
因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状を含めて、ワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、接種1万人あたり約10人です。
また、医師やワクチンを販売する企業等には、接種後に国の定める副反応の症状が出た場合には、予防接種法上で国への報告が義務付けられています。その医師や企業が、重篤と判断した人は、接種1万人あたり約6人です。(重篤な症状には、入院相当以上の症状などが含まれますが、報告した医師や企業の判断によるため必ずしも重篤でないものも含まれます)
発生頻度 | 2価HPVワクチン(サーバリックス) | 4価HPVワクチン(ガーダシル) | 9価HPVワクチン(シルガード9) |
50%以上 | 疼痛・発赤・腫脹、疲労感 | 疼痛 | 疼痛 |
10~50%未満 | 搔痒(かゆみ)、腹痛、筋痛・関節痛、頭痛など | 腫脹、紅斑 | 腫脹、紅斑、頭痛 |
1~10%未満 | じんましん、めまい、発熱など | 搔痒(かゆみ)・出血・不快感、頭痛、発熱 | 浮動性めまい、悪心、下痢、そう痒感、発熱、疲労、内出血など |
1%未満 | 注射部位の知覚異常、感覚鈍麻、全身の脱力 | 硬結、四肢痛、筋骨格硬直、腹痛・下痢 | 嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、出血、血腫、倦怠感、硬結など |
頻度不明 | 四肢痛、失神、リンパ節症など | 疲労、倦怠感、失神、筋痛・関節痛、嘔吐など | 感覚鈍麻、失神、四肢痛など |
病気の種類 | 主な症状 | 報告頻度(※) |
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アナフィラキシー | 呼吸困難、じんましんなどを症状とする重いアレルギー | 約96万接種に1回 |
ギラン・バレー症候群 | 両手・足の力の入りにくさなどを症状とする末梢神経の病気 | 約430万接種に1回 |
急性散在性脳脊髄炎(ADEM) | 頭痛、嘔吐、意識の低下などを症状とする脳などの神経の病気 | 約430万接種に1回 |
複合性局所疼痛症候群(CRPS) | 外傷をきっかけとして慢性の痛みを生ずる原因不明の病気 | 約860万接種に1回 |
子宮頸がんの発症にはヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスが関わっています。HPVに感染しても多くの場合、ウイルスは自然に検出されなくなりますが、一部のHPVが数年から十数年間という長期にわたり感染すること(持続感染)で前がん病変(がんになる手前の状態)を経て子宮頸がんを発症すると考えられています。
なお、HPVは一般に性行為を介して感染することが知られています。
子宮頸がんは国内では年間約11,000人が発症し、年間約2,900人が亡くなっています。患者さんは20歳代から増え始めます。日本では、40歳までの女性のがんによる死亡の第2位は子宮頸がんによるものです。
HPVワクチンで防げないHPV感染もあります。ワクチンを接種していても、していなくても20歳になったら2年に1回、子宮頸がん検診を受けてください。検診により子宮頸がんを早期発見することができれば、子宮の部分切除等の治療により、がんによる死亡を防ぐことができます。なお、条件にあてはまる場合、検診の費用補助を受けられます。詳しくは子宮頸がん検診の助成制度をご確認ください。
HPVワクチンは、2013年4月に予防接種法に基づく定期予防接種に位置づけられました。2013年6月から、個別のご案内を一時的に差し控えていましたが、2021年11月に、専門家の評価により「HPVワクチンの積極的勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当」とされ、2022年度より他の定期予防接種と同様に、個別のご案内を再開することとなりました。
実際に予防接種を受ける際は、厚生労働省作成のリーフレット(概要版/詳細版)(2024年2月改訂)をよく読み、HPVワクチンの有効性とリスクを十分理解した上で、受けるかどうかをご判断ください。