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最終更新日:2019年11月1日
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須磨琴すまごとは、1枚まいの板いたに1本ぽんの弦げん(細ほそい糸いとのようなもの)がはられただけの、簡単かんたんな仕組しくみの楽器がっき(一弦琴いちげんきん)です。
長短ちょうたん2本の爪つめを指先ゆびさきにつけて、演奏えんそうします。
須磨琴は、平安時代へいあんじだい、須磨にやってきた在原行平ありはらのゆきひらが作つくった楽器だと、伝つたえられています。
その後あとも、行平をしたって、須磨琴を習ならう人ひとが次々つぎつぎに出でてきました。
須磨寺すまでらでは、1965年(昭和しょうわ40年)に一絃いちげん須磨琴保存会ほぞんかいを作つくられました。
須磨琴を大切たいせつに、未来みらいに伝つたえていく努力どりょくをしています。
有馬筆(ありまふで)は、材料(ざいりょう)にイタチ、タヌキ、ヒツジ、シカ、ウマ、ネコなどの毛(け)を使(つか)い、たくさんの手間(てま)をかけて作られている書画用(しょがよう)(字(じ)や絵(え)を描(か)くため)の筆で、400年以上(いじょう)の歴史(れきし)があります。
古(ふる)くは、有馬温泉(おんせん)をよく訪(おとず)れていた、僧(そう)や貴族(きぞく)などに使われ、筆の材料(ざいりょう)になる動物(どうぶつ)もたくさんいたことから、産業(さんぎょう)として発展(はってん)してきました。
一番(いちばん)盛(さかん)だった明治(めいじ)の頃(ころ)には、約(やく)320人の職人(しょくにん)が、1年間(ねんかん)に約500万本(まんぼん)の筆を作っていました。
ところが、最近(さいきん)は筆を使う人が少(すく)なくなったため、筆を作る職人もいなくなり、今(いま)では有馬筆を作る職人は、3人だけになってしまいました。
有馬筆のほとんどは北区(きたく)で作られていて、跡(あと)を継(つ)ぐ人を育(そだ)てるために、「有馬筆技術(ぎじゅつ)保存会(ほぞんかい)」も作られています。