ホーム > 健康・医療 > 健康づくり > 歯と口の健康を守るために > 誤嚥性肺炎とは
最終更新日:2024年9月13日
ここから本文です。
誤嚥性肺炎とは、唾液や食物が誤って気管に入ったときにおこる肺炎のことです。
口の機能の低下(オーラルフレイル)、老化や脳血管障害の後遺症などによって、飲み込む機能(嚥下機能)、咳をする力が弱くなると、口腔内の細菌、食べかす、逆流した胃液などが誤って気管に入りやすくなります。
寝ている間に唾液が気管に入り、気が付かないうちに誤嚥性肺炎になるリスクもあります。
阪神淡路大震災では、震災関連死の中で最大の死因は肺炎が24%を占めており、その多くは誤嚥性肺炎といわれています。
また、全国の死因では誤嚥性肺炎は第6位です。神戸市では、がん、心疾患、老衰、脳血管疾患に次いで第5位となっています。(2022年度人口動態統計より)
口腔は肺や胃腸の入り口です。適度な温度と湿度が保たれている口腔は細菌にとって居心地が良いため、歯みがきを怠ると細菌が繁殖します。
ゲップや胸やけなどがある場合は、胃液の逆流が起こります。その場合は、食後2時間ほど座って体を起こしていることで、逆流を防止できます。
誤嚥性肺炎に発展させないためには、誤嚥そのものを減らす工夫が必要です。
誤嚥しても力強い咳で吐き出す力や細菌感染に対する体力・免疫力があれば、少量の誤嚥で肺炎になることはありません。誤嚥を予防する工夫とともに、十分な食事などでの体づくりをすることで、「誤嚥」を「肺炎」に発展させないことが大切です。