株式会社フェリシモ
(左)採用・教育担当 河北航太様 /
(右)ファッション事業部 企画担当 塩尻由芽様
フェリシモにとってSDGsは
切り離せない取り組み
フェリシモにおいてSDGsの取り組みは、
どのように位置づけられているのでしょうか?
河北様(以下 敬称略):
フェリシモは「しあわせ社会学の確立と実践」という経営理念の下、「ともに しあわせになる しあわせ」をスローガンに掲げて、通販事業をメインにさまざまな事業を展開しています。そうしたなかで当社は、お客さまとの関係を“売り手・買い手”という従来の関係ではなく、すべての人が生活者として“しあわせの創り手”であると同時に、“しあわせの受けとり手”にもなる関係づくりを目指しています。そして、こうした機会(場)を創ることで、しあわせの輪を広げていきたいと考えています。ですので、当社にとってSDGsの取り組みは企業活動を行ううえで切り離せない大切なものなんです。
塩尻様(以下 敬称略):
私は入社1年目なので少し前まで就活をしていたのですが、フェリシモの理念やスローガンと、自分が大切にしている価値観や未来の展望が一致し、関心をもつようになりました。そして、先輩社員のお話や実際に販売されている商品から、理念が体現されていると感じて志望しました。会社と目指す方向が一緒なら、いろんなことを成し遂げられると思ったんです。
河北:
いきなりしっかりしたことを言われて、先輩として話しにくくなったなぁ(笑)。私は就活をはじめた当初、いろいろな商品やサービスの魅力を伝える仕事がしたいという想いがあり、広告関係の仕事を探していました。でも、「これだ!」という手応えがなくて悩んでいた時に、友人からフェリシモを勧められたんです。そして、自分たちで商品企画をして、自社メディアで魅力を発信していることを知り、すべて自分ごととして取り組んでいることに感銘を受けたのが志望の決め手になりました。これは入社してからの感想ですが、SDGsに関しても社員が自分ごととしてとらえているので、積極的に取り組めるのだと思います。
塩尻:
一般的に、就活時に抱く会社のイメージと、入社してからの実情との間にギャップを感じることが少なくないという声を聞きますが、当社の場合は会社のことを理解したうえで入社する人が多いので、そうしたケースは少ないと思います。もちろん私もギャップはなく、むしろ予想以上に社員が理念やスローガンを大切にしておられることに驚いたくらいです。
河北:
私が入社した6年前と今を比べると、社会は変わっているし、それとともにフェリシモも変化してきたと感じます。事業については、「フェリシモ チョコレート ミュジアム」やレストラン事業など、新しい事業を開始しました。でも、会社の理念やスローガンが定着していてブレないので、事業が多様化しても腑に落ちるんですよね。このように社員が同じ方向を向いていることは、事業だけでなくSDGsをはじめとする社会活動においても大きな推進力になっています。
フェリシモらしく
SDGsに取り組む
SDGsの取り組みとして、
具体的にどのような活動をしていますか?
河北:
先ほどお話しさせてもらったように、SDGsは当社にとって切り離せないもので、「SDGs」という言葉が広がる前から力を入れてきました。今実施しているプロジェクトのひとつが、「ハッピートイズプロジェクト」です。これは、着られなくなった服の生地や思い出の布を使った手づくりのぬいぐるみを世界中の子どもたちに贈る、お客さま参加型のイベントで、これまでに6,367体のぬいぐるみが世界各国の被災地や保育施設、学校、難民キャンプなどに贈られました。
塩尻:
通販事業においても、インドの女性の生活向上を応援するアクセサリーブランドとコラボレーションするかたちで商品の企画・販売をしています。購入金額の一部を基金として、世界各地の女性支援に役立てさせていただきます。
河北:
発展途上国に暮らす方々への支援では、物資やお金によるものも大切ですが、それと同時に自立に向けたサポートも大事だと考えています。
塩尻:
持続的な発展につながる機会(場)を創るということですね。
河北:
そう。当社ではその他にも、貧困からの自立や自然災害からの救済を目的とした「フェリシモ地球村基金」や、東日本大震災の復興を長期的に応援する「もっと、ずっと、きっと」、自然環境を守り育む「フェリシモの森活部(ONE COIN ACT for the FOREST)」など、ここでは紹介しきれないくらい多くの活動をしています。
塩尻:
「フェリシモ地球村基金」では、これまでに61カ国で291のプロジェクトを実施して、3億4,000円の基金を集めることができました。そして森基金では、国内外43カ所で2,866万本の植林を行いました。こうした活動も単に寄付をするのではなく、お客さまや現地の方が活動に参加する仕掛けを加えているケースが多いのが特徴です。
河北:
自分ごととして関わることで、より強く意識するようになり、活動の輪が広がってほしいという想いがあります。それに、一方行的な支援だと長続きしにくい傾向があるように思います。双方向性があって、どこかに楽しむ要素を入れることで参加しやすくなるのではないかと考えています。
塩尻:
表現として正しいのかわかりませんが、社会活動も楽しみながらするって、フェリシモらしいです(笑)。
河北:
確かに。こうした事業や社会活動を続けていくためには、フェリシモ自身が成長していかなければなりません。その原動力となる社員が、ポジティブに働ける環境づくりも欠かせない取り組みです。大きな特色としては、ライフスタイルに合わせて働く時間を調整できる、フルフレックス制を導入していること。人材育成については、新入社員研修をはじめとするさまざまな研修を用意している他、資格取得支援制度、部門やキャリアを問わず関心のあることを事業化できるフェリシモ部活などあります。また、仕事と育児を両立しながらキャリアを継続できるように、最長で子どもが2歳になるまで育児休業を取得できる育児休業制度を整えています。
塩尻:
育児休業制度は多くの方が利用されていますね。
河北:
女性だけでなく、男性もしっかり育児休業を取っていますよね。私たちはまだ結婚していないけれど、先輩が仕事と育児を両立しながらイキイキと働いている姿を見ると、将来のイメージが湧いてモチベーションにつながります。
塩尻:
社風は自由な雰囲気だけれどオン・オフのメリハリがあり、個性的でおもろやさしい先輩・上司が多いように思います。
河北:
仕事だから大変なこともあるけれど、基本的にはみんな会社と仕事が好き。先輩方がこうした環境をつくってくれたので、これからは私たちがより良い環境づくりを担わなければと思っています。
塩尻:
学生時代に「社会人になると大変」という声をよく聞きましたが、これから社会人になるみなさんにはそういう風にとらえてほしくありません。自分自身、社会人になってはじめて経験した楽しいことやうれしいことがたくさんあります。就活をする学生のみなさんには、前向きな気持ちで就活に臨んでほしいです。
河北:
就活では、自分の経験や考えを掘り下げて見つめ、それを言葉で表現することが大切です。自分の感性や考えを豊かにするためにも、学生時代はいろんなことにチャレンジしてください。
神戸イチオシスポット
塩尻:
きれいな景色は神戸の魅力のひとつ。会社で商品企画をしていて煮詰まった時、窓から海を眺めるとリフレッシュできるんです。私は大阪から通勤しているのですが、仕事をする場所としても、生活をする場所としてもいいまちだと思います。
河北:
住み心地はすごくいいですよ。それは、まちなみだけでなく、人の気質も大きいと思います。ガツガツとこちらのテリトリーに入ってくる人は少なく(笑)、程よい距離感でつき合えるのが自分には合っています。
塩尻:
いろんな楽しいスポットや施設があるのも魅力ですね。最近のお気に入りは「KITO」。名前の通り生糸検査所を改修したデザイン・クリエイティブセンターで、仕事のアイデア探しに、施設内にあるライブラリーを活用しています。
河北:
私のお気に入りの場所は、塩屋と、王子公園付近。昔懐かしいまちなみの中にカフェやショップがあるところが気に入っています。特に塩屋は細い道がいりくんでいて、ちょっとした迷宮感があって楽しいです。
会社紹介
株式会社フェリシモ
「しあわせ社会学の確立と実践」を経営理念に、「ともに しあわせになる しあわせ」というスローガンを掲げ、通販事業をはじめ、さまざまな事業を展開するフェリシモ。会社設立以来、SDGsなどの社会活動にも力を入れ、しあわせの輪が世界に広がることを目指している。